唾液分泌機能検査(唾液腺シンチグラフィー)
だえきぶんぴつきのうけんさ(だえきせんしんちぐらふぃー)
概要
唾液腺シンチグラフィーとは唾液腺(耳下腺、顎下線)の機能を画像によって診断する検査です。テクネシウム(99mTc)というラジオアイソトープ(RI:放射性同位元素)を静脈注射します。RIとは同位元素のうち放射線を出すもののことで、放射性医薬品とも呼ばれます。テクネシウムは血液内から速やかに消失し、唾液腺、甲状腺、胃粘膜に集積します。テクネシウム集積後に口の中にクエン酸などの唾液分泌刺激物を投与し、唾液とともに排泄されます。この注射直後から排泄までの経過を高感度カメラで連続的に撮像し、唾液腺の機能を測定します。
所要時間
45分くらい。
検査を受ける前に
- 放射性物質を使用するため、妊娠または妊娠している可能性のある方、授乳中の方には原則として行えません。このような患者さんは医師に申し出てください。
- 食事制限はありません。
検査の実際
- 検査台に仰向けで横になります。
- テクネシウムを静脈注射します。
- 静脈注射と同時にガンマカメラで経時的に撮像をします。
- 静脈注射が終了してから約15分後にクエン酸を口の中に含んでいただき、約15分間唾液の分泌と共にテクネシウムが排泄される状態を経時的に撮像します。
検査後の注意
テクネシウムは腎から尿および、腸から糞への2つのルートで体外に排泄されますが、膀胱部への被ばくを軽減するため、検査後は水分を十分取り排尿してください。
文責:
歯科・口腔外科
最終更新日:2017年2月27日