唾液腺造影法
だえきせんぞうえいほう
概要
唾液腺造影法は、ヨード系造影剤を唾液腺出口より注入しX線写真撮影を行います。唾液腺の導管が造影剤の白い影として表出されるため、主導管から末梢導管に至る導管の拡張、狭さ、位置の偏りなどの異常を診ることができます。
シェーグレン病を診断するための基準の一つですが、ドライマウス症状を訴える患者さんに広く適応されます。最近では、シェーグレン病以外の唾液腺疾患にはCT、MRI、超音波が主な検査法として用いられます。
シェーグレン病の造影像は、唾液腺体内に点状、顆粒状の影が散在するのが特徴です。この影は拡張した末梢導管に造影剤が貯留したもので、Rubin and Holt分類でI~IVのステージに分けられ、これは病気の進行度とほぼ一致するとされています。
所要時間
40~50分
検査を受ける前に
検査当日
- あらかじめ予約した時間に来院してください。
- 食べ物や飲み物の制限はありません。
- 以前に造影剤でアレルギー症状を経験している方は早い段階で申し出てください。
検査の実際
- 取り外すことのできる義歯、イアリングなどのアクセサリーをはずしてください。
- 歯科治療椅子に座り、歯科医師の指示に従ってください。
- 唾液腺の出口から直径約1.5mmのチューブを挿入し、造影剤を約1ml注入します。この時に少し痛みを感ずるかもしれません。
- X線撮影室に移動していただき、X線撮影を行います。
- 撮影が終了しましたらすぐにチューブを抜去します。
文責:
歯科・口腔外科
最終更新日:2018年3月1日