心臓カテーテル検査
しんぞうかてーてるけんさ
概要
カテーテル検査とは
カテーテルとはラテン語で"管"を意味します。心臓に管を入れて心臓の圧を測定したり、造影剤を入れて血管の写真を撮り、心臓の機能や血管の状態を見る検査です。
カテーテル検査の対象となる病気
- 先天性心疾患(心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症など)
- 虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)
心臓に栄養分を配っている冠動脈という細い血管が動脈硬化で細くなったり詰まったりして起こります。 - 弁膜症
心臓の弁(僧帽弁、大動脈弁、三尖弁、肺動脈弁)の働きが悪くなることで起こります。 - 心筋症
冠動脈造影検査
冠動脈に細い部位や詰まっている部位がないかどうかを調べます。
カテーテルを入れる場所
カテーテルを動脈や静脈から入れて心臓まで進めます。カテーテルを入れる場所は、動脈では手首、肘、足の付け根の動脈、静脈では鎖骨周辺、首、肘、足の付け根の静脈などです。
所要時間
30~60分程度です
検査を受ける前に
検査前日
- 内服薬については医師の指示に従ってください。
- カテーテルを入れる場所の毛を剃ります。手首や肘から検査する場合は、腕が毛深い場合のみ毛を剃ります。足の付け根から検査する場合は、下腹部・大腿部の毛を剃ります。
- T字帯(足の付け根から検査を行う場合)とバスタオル1枚、吸い飲みかストローを準備してください。
- 医師からの説明を良く聞いて、納得された上で、同意書にご署名をお願いします。
検査当日
- 検査前の食事は食べられません。飲み物も控えてください。
- 検査前にトイレを済ませ、検査着に着替えてください。
- 入れ歯、コンタクトレンズ、めがね、時計などは外しておきます。
検査の実際
検査方法
- 検査台に仰向けに寝ていただき、滅菌された布を被せます。
- 局所麻酔をした後、カテーテルを入れます。
注: 必要に応じて鎮静剤を使用することはありますが、特殊な状況を除いて、いわゆる全身麻酔を使用することはありません。
検査後の注意
手首からの検査
- 管を抜いて止血器具(リストバンド)で圧迫固定します。
- 病室に戻った後は、止血器具を付けたまま、トイレまで歩けます。
- 2時間ごとに止血器具を緩めて、翌朝に外します。
足の付け根の動脈からの検査
- 大きな絆創膏で圧迫します。
- 検査後4~6時間は仰向けで寝たままとなります。足を曲げたり、起き上がることはできません。
- 食事やトイレは寝たままの状態で行いますので、看護師がお手伝いいたします。寝たままでいる時間が過ぎたらトイレなどに歩行できます。翌朝に絆創膏を剥がします。
文責:
循環器内科
最終更新日:2019年3月5日