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人格検査などの心理検査

じんかくけんさなどのしんりけんさ

概要

心理検査は、性格特性などを評価する人格検査と、発達や知能の検査に大別されます。いずれも、精神医学的な診断、ならびに治療方針を立てる上での補助資料となります。心理検査は、患者様に一定の条件のもとで、一定の課題に取り組んでいただくことによって、その課題への取り組み方、応答の内容、課題解決の方法などから、その方の特性を理解するために用いられます。

検査の実際

心理検査は、大きく以下の3つに分けられます。

  1. 質問紙法
    あらかじめ設定された様々な質問項目に対して、主に、「はい」「いいえ」「どちらともいえない」という形式でお答えいただく検査です。実際には、基本的な性格傾向、不安やうつ状態の程度、精神的な自覚症状などをうかがう様々な質問紙法があります。(Y-G性格検査、CMI健康調査表、顕在性不安検査、自己評価式よくうつ尺度、MMPI:ミネソタ多面人格目録など)
  2. 作業検査法
    一定の作業に取り組んでいただくことにより、その作業内容を分析することを通して、人格特性を理解する検査です。(クレペリン精神作業検査法、ベンダー・ゲシュタルトテストなど)
  3. 投影法
    曖昧で多様なとらえかたのできる模様・絵・文章などに対して、自由にお答えいただくことによって、それまで必ずしも自覚なさっていなかった心の動きや心の世界が現れる検査です。(例えば、刺激となる書き出しの言葉に続けて文章を書くSCT(文章完成テスト)、絵を見ながらストーリーをつくるTAT(主題統覚検査)、インクのシミが何に見えるかを応えるロールシャッハテストなど)

通常、上記の三種類の検査を複数受けていただきます。質の異なる検査を組み合わせることによって、意識的社会的水準から無意識的精神内界の水準にわたる様々な側面が反映されやすくなります。そこで得られた情報をもとに、患者様の心をより立体的に理解していくことを目的とします。

心理検査はあくまで診断補助目的であり、医師の診察の上で、医師の判断により、適切と考えられる検査が選ばれて実施されます。検査所要時間は30分~2時間程度です。

文責: 精神・神経科外部リンク
最終更新日:2017年1月24日

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