心室中隔欠損症
しんしつちゅうかくけっそんしょう
概要
心室中隔欠損症は、小児の心臓の病気の中で1番多くみられる病気です。左心室と右心室の間の心室中隔に穴(欠損孔)があいている病気です。血液が心臓の収縮によって左心室から欠損孔を介して右心室に漏れ出ます。右心室へ流れた血液は再び肺へと流れるため、肺と心臓に負担がかかります。生まれた直後には問題になることは少なく、退院時の診察や1か月健診で心雑音が確認され、発見されることが多いです。呼吸が速い、ミルクを飲むのが遅い、体重が増えない、手足が冷たい、いつも汗ばんでいる、などの症状がみられます。欠損孔を介して流れる血液の量(短絡量)によって、症状の強さ、手術を必要とする時期が決まります。自然に閉鎖して治療が必要とならない場合も少なくありません。治療には手術が必要になります。手術をする必要があるかの決定に、心臓カテーテル検査が必要になる場合もあります。手術は、人工心肺を用いて行い、人工のあてもの(パッチ)を使って欠損孔を閉鎖します。
文責:
小児科
最終更新日:2024年2月29日