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食道内圧検査(成人)

しょくどうないあつけんさ(せいじん)

概要

口、喉と胃の間にある食道は、筒の形をした、文字通り食べ物の通り道です。しかし食道は単なる筒ではなく伸びたり、縮んだりする動き(収縮)によって食べ物や飲み物を胃に運びます。この一連の動きは蠕動(ぜんどう)と呼ばれます。また、食道と胃のつなぎ目は空腹時は閉じていますが、食べ物や飲み物が喉を通ると筋肉が緩んで開き、食べ物や飲み物を通します。こういった食道の動きがうまくいかなくなることが、つかえ感や胸の痛み、胸焼けや噯気(げっぷ)といった症状の原因になっている可能性があります。

食道内圧測定検査は、つかえ感や胸の痛み、胸焼けやげっぷといった症状があって、食道運動の異常が疑われる患者さんの食道の内側の圧(内圧)を調べるために行います。内圧は動きを反映しますので、この検査では喉から食道、胃の入り口までの一連の動きを持続的に記録できることが特長です。

検査の実際

この検査は、局所麻酔下で行います。なお、局所麻酔に伴う合併症その他の説明は、検査を担当する医師より説明します。

先ず、鼻から直径4mm程度の検査用の管(カテーテル)を挿入します。この際、多少の違和感や疼痛(痛み)を伴うことがあります。
カテーテルが胃に到達したのを確認した後に、一定の間隔で5ccの水を飲んでいただきます。そして水の飲み込みによって生じる食道の動きを記録します。
検査の間、この作業を繰り返していただきます。記録が終了した後に、カテーテルを抜去して検査は終了します。
検査時間は通常20~30分程度です。

そのほかの注意

検査を施行する上で発生しうる避けられない合併症として、鼻腔・咽頭痛、胸痛、出血、嘔気・嘔吐等が挙げられます。

慶應義塾大学病院での取り組み

当院では36個のセンサーを備えた最新の高解像度食道内圧測定を導入し、上部消化管内視鏡や食道造影と組み合わせることで正確な診断に努めています(図1)。これまで、他院で薬物が効きにくい胃食道逆流症として治療されていた患者さんに対し、食道アカラシアの診断ができたケースもあります。

図1.正常な心臓の血液の流れ方

図1.左:検査に用いるカテーテル(36個のセンサーを装備)
    右:検査で得られる正常の波形

文責: 消化器内科外部リンク
最終更新日:2021年11月16日

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