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小腸潰瘍

しょうちょうかいよう

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概要

小腸は消化管の中で最長の臓器であり、消化吸収や自然免疫の役割を担っています。小腸潰瘍は何らかの原因で小腸に潰瘍ができた状態です。近年、小腸内視鏡・カプセル内視鏡検査が普及し、小腸潰瘍発見の頻度が高くなっています。

表1.小腸潰瘍の原因となる疾患

悪性

悪性リンパ腫、GIST、カルチノイド、小腸がん

良性

感染症

腸結核、サイトメガロウイルス感染症、糞線虫症

炎症性腸疾患

Crohn病、Behcet病

アレルギー・免疫

Henoch-Schönlein 紫斑病全身性エリテマトーデスChurg-Strauss症候群 ( eosinophilic granulomatosis with polyangitis, EGPA、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)、移植片対宿主病

その他

薬剤性小腸炎、虚血性小腸炎、放射線性小腸炎

原因不明

非特異性多発性小腸潰瘍症、結節性多発動脈炎


症状

黒色便、血便といった消化管出血、下痢、腹痛、嘔気、嘔吐といったものから、浮腫・胸腹水などがみられることもあります。小腸潰瘍の原因によっては小腸以外に病変が出現することもあります。

診断

症状や生活歴、家族歴、既往歴、薬剤使用歴などを問診のうえ診察をします。 それに加え、血液検査、便検査、画像検査、組織学的検査を組み合わせて診断します。 画像検査としては、主に放射線を用いた検査(CT検査、小腸造影、CTエンテログラフィ)、MRIを用いた検査(MRエンテログラフィ)、内視鏡を用いた検査(小腸内視鏡、小腸カプセル内視鏡)があり、これらを組み合わせて診断します。

図1小腸カプセル内視鏡 図2小腸潰瘍をカプセル内視鏡で撮影した画像

図1.小腸カプセル内視鏡 図2.小腸潰瘍をカプセル内視鏡で撮影した画像

治療・生活上の注意

原疾患によって異なります。

慶應義塾大学病院での取り組み

慶應義塾大学病院消化器内科では小腸疾患、小腸潰瘍が疑われる患者さんに対して様々な検査を行い、診断、治療を行っています。

さらに詳しく知りたい方へ

文責: 消化器内科外部リンク
最終更新日:2021年8月27日

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