条件付きMRI対応心臓ペースメーカとMRI検査
心臓ペースメーカは精密な電子機器であり、これまでは、ペースメーカを体内に埋め込んだ方は、MRI検査を受けていただくことができませんでした。近年、MRI検査を行うことができるタイプのペースメーカが登場し、利用可能になりました。慶應義塾大学病院では、関係する学会が定めた施設基準を満たしており、安全に検査を行っていただくことができます。
ただし、「条件付き」とあるように、MRI対応であっても、そのままMRI検査を受けることはできません。MRI検査を依頼する医師が、MRI検査だけではなく、循環器内科・ペースメーカ外来の受診を同日に予約します。MRI検査前に対応型であることを所定の手続きで確認し、検査直前にペースメーカ外来でMRI検査モードに切り替える必要があります。また、MRI検査が終わったあとは、ペースメーカを通常モードに戻すため、再度、ペースメーカ外来にお戻りいただき調整を行い、正常に動作することを確認します。このように、MRI検査前後にペースメーカの調整を行わせていただく必要があります。
検査当日の手順や流れについては、検査予約の際にお渡しする「患者さんへの説明文書」をご覧ください。検査予約や検査を受けていただくときには、ペースメーカ手帳や登録カードを確認させていただきますので、ご持参ください。手帳やカードで形式が確認できない場合は、MRI検査を受けることができません。また、MRI対応型であっても、製品によっては撮像範囲や撮像法に制限があるため、目的とするMRI検査が行えない、あるいは得られる情報が限定されることもあります。
文責:
放射線診断科
最終更新日:2023年9月13日