針筋電図
概要
筋電図検査とは、筋線維の電気活動を記録して、末梢神経や筋肉の疾患の有無を調べる検査です。筋電図検査という場合には、筋肉の活動状態を調べる針筋電図と筋肉・末梢神経の機能や神経筋接合部を調べることができる誘発筋電図の両者を含める場合もあります。
針筋電図検査は、脊髄にある前角細胞と呼ばれる運動神経以下の運動神経と筋肉の異常を検出するために行われます。これらの部位に疾患がある場合には、その障害がある部位や、疾患の重症度などを評価することもあります。異常を示す筋肉が限局している場合には、その分布により原因が末梢神経にあるのか、それとも脊髄なのかなどをある程度推定することができます。
表面筋電図検査は四肢や顔面などに不随意に起こる運動がみられる場合に時として有用です。この検査の利点は、針電極や電気刺激を用いないので、疼痛を伴わないことです。
所要時間
30~120分間
検査を受ける前に
針筋電図は、筋肉に直接針を刺すので、痛みを伴う検査です。また、検査中、力を入れていただくことが必要であり、患者さん自身の協力が不可欠です。 針を刺した後もほとんど出血はなく、その後入浴することも差し支えありません。ただし、血友病など出血傾向のある患者さんはこの検査を行うべきか否かを、外来主治医とよく相談してください。表面筋電図は特に疼痛は伴いません。
検査の実際
筋電図検査では、筋肉に針を刺して、安静時および力を入れていただいた時について解析します。これを症状などに応じて複数回繰り返します。表面筋電図は、電極を筋肉に装着します。不随意運動のある部位から記録し、動きの速さ、頻度などを評価します。
検査後の注意
特にありません。針筋電図の場合には、出血傾向のある方はまれに止血が難しい場合がありますので、圧迫止血を行います。
文責:
神経内科
最終更新日:2024年6月26日