心筋シンチ
しんきんしんち
概要
心筋シンチとは、血流や代謝、交感神経機能などの心臓のはたらきに応じて心臓に行きわたる放射性医薬品(アイソトープ)を静脈から投与し、その分布を専用のカメラで撮像する検査です。心臓のどの部分の血流(もしくは代謝、神経機能など)が低下しているのかを画像から知ることができます(図1)。狭心症、心筋梗塞の有無や重症度を診断するなど各種心疾患の診断目的で行われる検査です。調べる目的が血流か、代謝か、交感神経機能であるかによって用いるアイソトープの種類が異なります。アイソトープ自体には副作用はありませんが、心筋の血流を増やすために負荷をかけて行う検査の場合には負荷にともなうリスクが多少ありますので、検査当日までに同意書に書かれている説明事項をお読みいただきたく思います。
図1.心筋血流画像(左:心臓に負荷をかけた状態、右:負荷をかけない状態)
左側の負荷時において矢印の部分に血流の低下がみられます。狭心症の所見です。
所要時間
検査方法によって所要時間が大きく異なりますので、検査室までお問い合わせください。
検査を受ける前に
- 服薬
現在服用されている内服薬を止めた状態で検査をする場合と継続した状態で検査をする場合がありますので、主治医の指示に従ってください。 - 検査前日の準備
負荷心筋血流検査の場合には同意書の記入を確認してください。不明な点などは検査室までお問い合わせください。 - 検査当日
- 水分の制限が必要な検査は特にありません。脱水を防ぐためにも当日は積極的に水分をとってください。
- 当日の食事制限の有無は検査の種類によって異なります。予約時に渡される紙に書かれた指示に従ってください。
- ペルサンチン負荷心筋血流検査では当日カフェインの摂取をさけるために、お茶やコーヒーなどは飲まないでください(水は可)。
- 主治医から服薬中止の指示がある場合にはそれに従ってください。
検査の実際
- アイソトープを静脈から注射します。負荷心筋血流検査の場合には同意書に書かれているようにアイソトープ投与前に運動もしくは薬剤による負荷を行います。
- 撮像まで待ち時間があります(時間は検査の種類により異なります)。
- 検査台に横になり、専用の装置で画像を撮影します。
- 撮影時間は20分弱で、この間できるだけ体を動かさないようにしてください。リラックスして楽な呼吸していただき、大きな呼吸をすることを避けてください。
検査後の注意
生活は通常どおりで構いません。
文責:
放射線診断科
最終更新日:2017年5月2日