直腸粘膜生検
ちょくちょうねんまくせいけん
概要
生検とは組織の一部を採取することを意味しており、直腸粘膜生検では、直腸の粘膜の一部を専用の生検器で採取します。目的は、ヒルシュスプルング病の診断で、採取した検体から作成した切片を特殊な染色法(アセチルコリンエステラーゼ染色)で染めた後、顕微鏡で観察します。ヒルシュスプルング病では、アセチルコリンエステラーゼで染まる神経線維が増えています。
所要時間
30分ほど
検査を受ける前に
- 検査前4時間は、ミルクを飲まないでいただきます。
- 直腸内をきれいにする目的で検査前に洗腸させていただく場合があります。
- 点滴を確保します。
検査の実際
- 検査を安全に行うための軽い鎮静をかけます。
- 肛門から直腸内に数センチ、専用の生検器を挿入し、陰圧をかけて直腸粘膜を引き込み、生検をします。(軽い痛みを伴うことがあります。)
- 生検部位から出血していないことを確かめた後、出血しないようにガーゼを直腸につめて検査を終了します。
検査後の注意
- 鎮静剤を使用しますので、完全に目が覚めるまでの間、呼吸状態や酸素飽和度などを監視し、必要があれば酸素投与を行います。
- 生検部位からの出血が続くことがあるので、ガーゼに血液が付着するかの観察を慎重に行い、また血圧や脈拍などを定期的に測定します。
- 検査後の排便時に、血液が混じっていないかをよく観察します。
文責:
小児外科
最終更新日:2018年2月22日