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気管支鏡検査

きかんしきょうけんさ

概要

気管支鏡検査は、気管支鏡という外径約5mmの先端にビデオカメラのついた柔らかい管を口から挿入し、気管・気管支の内部を観察する検査です。また、観察だけではなく、肺や気管・気管支などの組織を採取して細菌検査や病理組織検査を行うこともできます。呼吸器の病気の中には、正確な診断を得るために気管支鏡検査が必要な病気が多くあります。気管支鏡検査をおすすめするのは、具体的に次のような場合です。

  1. 胸部X線検査CT検査で肺に異常な影が見つかった場合
  2. 痰に血液が混じった場合
  3. 検診の喀痰検査(かくたんけんさ)でがん細胞が検出された場合
  4. 原因不明の呼吸困難など、気管・気管支の異常が疑われる場合

慶應義塾大学病院では原則2泊3日の検査入院で行いますが、症例ごとに主治医が判断します。

所要時間

約1時間

検査の実際

局所麻酔薬の吸入により、のどや気管・気管支を麻酔した上で鎮痛薬や鎮静薬を静脈注射して少し鎮静をかけた状態で行われます。検査中は会話ができませんが、呼吸はもちろんできますし、意思の疎通もとれます。検査の内容により大きく異なりますが、気管支鏡が挿入されている時間は20分以内のことが多いです。

検査後の注意

検査終了後は麻酔薬・鎮静薬の影響が切れるまで2時間ほど病室で休んでいただきます。(日帰りでの実施の場合は、回復室で休んでから帰宅していただきます。当日の自動車の運転はできるだけ避けていただきたいのですが、どうしても必要な場合には6時間程度たってからにしてください。)気管支鏡検査に伴って重篤な合併症が起こることはまれです。詳しくは、下記の日本呼吸器内視鏡学会のWebサイトをご覧ください。

慶應義塾大学病院での取り組み

気管支鏡検査に関連したさまざまな新しい技術が開発されています。超音波で気管の外側にあるリンパ節を観察しつつリンパ節組織を採取する検査(超音波気管支鏡下リンパ節生検:EBUS-TBNA)や、径の細い気管支や枝分かれが複雑な場所を検査する場合には、胸部CT画像をコンピューター処理して、仮想の気管支鏡画像を作成するナビゲーションシステムを用いて、病変部をより正確にとらえることが可能になっています。またこれらの工夫により、検査時間の短縮にも努め、患者さんへの検査に対する負担を緩和するよう努めてまいります。当院では、呼吸器内科と呼吸器外科が連携してこれらの高度な気管支鏡検査も行っています。

さらに詳しく知りたい方へ

一般のみなさまへ外部リンク(日本呼吸器内視鏡学会)

文責:呼吸器内科外部リンク呼吸器外科外部リンク
最終更新日:2023年7月4日

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