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ホーム > あたらしい医療 > スポーツ医学のアイデンティティの確立に向けて -スポーツ医学総合センター-

スポーツ医学のアイデンティティの確立に向けて
-スポーツ医学総合センター-

はじめに

スポーツ医学総合センター(旧称:スポーツクリニック)は、1992年に日吉のスポーツ医学研究センター開設と同時期に、病院内施設として、主にスポーツ選手・体育会学生の傷害の治療を通したスポーツ復帰のサポート(医学がスポーツに貢献する分野)、種々の疾病をもった患者さんの運動療法の充実(スポーツが医学に貢献する分野)という、スポーツと医学の双方向性の貢献を実現する場として、整形外科・内科をはじめとして、多くの診療科が参画する形での外来診療を開始いたしました。そして、2009年より、名称を現在の「スポーツ医学総合センター」と改め、既存の科を超えたスポーツ・運動の視点からの臨床に加えて、教育・研究も行う、クラスター診療科として生まれ変わっています。
当センターで主に取り組んでいる内容をいくつかご紹介します。

スポーツ完全復帰に向けた取り組み
~集学的アプローチによる、通称「ケガしてよかったプロジェクト」~

例として、スポーツ外傷の代表である膝前十字靭帯(ACL)損傷の治療をとりあげます。ACLを損傷した後、そのまま治療を行わなくても、日常生活には何ら支障をきたさないこともありますが、スポーツ復帰を目指す場合には、再建術(外科的治療)が必須となります。その際、これまでの治療(従来の整形外科的アプローチ)は、ACL再建術を行った上で、患肢の術後リハビリテーションを行い、完全な患肢機能回復を達成することで、スポーツ復帰をめざすというものでした。しかしながら、患肢の完全回復が達成されても必ずしもスポーツ復帰できるとはかぎらないことがわかっており、我々は、スポーツパフォーマンスの維持に欠かせない、全身の筋力・持久力の維持・向上、体組成の維持・向上はもちろん、モチベーションの維持などの集学的なアプローチで一日も早い、かつできれば、ある部分に関しては、ケガをする前よりも良い状態で、スポーツ完全復帰をめざす取り組みを行っています。

筋力測定器(Biodex®)と持久力トレーニング用の上下肢エルゴメータ

筋力測定器(Biodex®)と持久力トレーニング用の上下肢エルゴメータ

予防医療センターとのコラボレーション
~「運動器ドックアドバンスプログラム」、病院運動指導システムの確立~

スポーツ・運動が健康・寿命へ多くの恩恵をもたらすことは、広く知られるようになりました。すなわち、よく体を動かすこと(身体活動量が高い)や、速く歩ける・走れる(持久性体力レベルが高い)人は、糖尿病をはじめとした生活習慣病や心血管疾患の発症が少なく、長生きであることが多くの研究で明らかとなっています。その一方で、運動習慣のある人(1回30分以上、週に2回以上、1年以上運動を継続している人)の割合は、(特に女性では)3人に1人に満たないことも報告されています。運動ができない・つづけられない理由は人によってさまざまです。膝痛・腰痛が原因でしたくてもできない、運動する時間がない、ジムに通うのはハードルが高い、楽しくないので長続きしない、などは代表的なものでしょう。 我々は、現在すでに糖尿病や心臓病を発症した患者さんはもちろん、運動不足や運動器(骨・関節・筋肉)の衰え(老化)が気になる方を対象にした、当院予防医療センター(人間ドック)のオプション検査である「運動器ドック」を担当しています。 その中で、現在の運動器の状態(老化の程度)・代謝状態(不活動にともなうリスクの程度)を客観的に評価し、予防医学的アプローチから(ドックの延長として)、さらにくわしく運動負荷試験をはじめとした(動的)体力検査を当センターで行い、最適かつオーダーメイドの運動方法を提供・指導させていただく取り組みを行っています。あわせて、病院ならではの特長をいかして、さまざまな運動オプションを提供することで、多くの方に受け入れやすい病院型運動指導システムを確立していきたいと考えています。そして、これまで運動する機会のなかった人々が民間運動施設・プログラムへスムーズに移行できるようになれば、運動の長期継続が可能となり、運動のメリットを最大限享受できるようになると考えています。

呼気ガス分析併用の運動負荷装置

呼気ガス分析併用の運動負荷装置

おわりに

スポーツ医学は、まだまだ新しい分野でありますが、スポーツ・運動の視点から、整形外科、内科といった既存の科の枠組みを超えて、競技スポーツ・生涯(レクリエーショナル)スポーツに多くの人がかかわるための全般的サポートを行うことで、スポーツの楽しさ・すばらしさを実感していただき、結果としての、日常生活の充実、疾病の予防・健康寿命の延長をめざしていきたいと考えています。

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最終更新日:2013年1月4日
記事作成日:2013年1月4日

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