音声ブラウザ専用。こちらよりメニューへ移動可能です。クリックしてください。

音声ブラウザ専用。こちらよりメインコンテンツへ移動可能です。クリックしてください。

KOMPAS 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト
お探しの病名、検査法、手技などを入れて右のボタンを押してください。
慶應義塾
HOME
病気を知る
慶應発サイエンス
あたらしい医療
KOMPASについて

ホーム > くすりを知る > くすりの正しい使い方 > 吸入薬

吸入薬

吸入薬とは?

お薬を口から吸い込んで気管支や肺に作用させる薬で、主に気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対して使います。その他にも、感染症に使う抗菌薬の吸入薬などもあります。
粉状のお薬を吸い込むドライパウダー式とお薬を霧状にして噴出させてそれを吸い込む定量噴霧式、液体のお薬を気化させる機械を用いるネブライザー式の3つの方式があります。
内服した場合には効果が全身に行き渡るのに対して、吸入薬は肺や気管支に直接お薬を届けるため、お薬の量は少量でよく、全身の副作用が少ないのが特徴です。

どんな薬があるの?

お薬の成分としては、炎症を抑えるステロイド薬、気管支を拡げる抗コリン薬、交感神経刺激薬(β刺激薬)の3種類が中心になります。
お薬のタイプとしては、発作が起きないようにする目的で継続的に使用する作用時間が長い薬と、発作の時に急いで呼吸を楽にする目的で使用する作用時間が短い薬の2種類があります。

それぞれの薬の作用は?

<ステロイド剤>

気道の炎症や気道過敏性を抑えて気道が狭くなるのを改善します。主に喘息の治療に使用します。

<抗コリン剤>

副交感神経の遮断作用により気管支の収縮を抑制します。主にCOPDに使用します。

<β(ベータ)刺激薬>

交感神経のβ受容体を刺激して気管支を拡げます。
主に喘息に使用します。

それぞれの薬の副作用は?

<ステロイド薬>

声がかすれることや、口腔内に薬剤が長く沈着することで、口の中にカビが生えることがあります。これらを防ぐためにステロイド剤の吸入後は必ずうがいをしてください。

<抗コリン薬>

尿の出方が悪くなることがあります。

<β刺激薬>

手が震える、動悸がするといった症状が起こることがあります。

うまく吸入できないときは?

吸入薬は飲み薬と異なり、ちゃんと吸入ができていないと気管支や肺にお薬が届かずに効果が不十分になってしまうことがあるので、注意が必要です。
ドライパウダー式の吸入薬では粉状の薬剤を吸い込むために、おそばをすするくらいの勢いで「強く短く吸う」ことが必要になります。吸い込む息の速さを確認するための笛があるので、気になる方は窓口で薬剤師に声をおかけください。
定量噴霧式の吸入薬では霧状のお薬を吸い込むために、呼吸と薬剤の噴霧のタイミングを合わせること、「大きくゆっくり吸う」ことが必要になります。何回も吸入して慣れてくると上手くできるようになりますが、慣れない場合は吸入補助器(スペーサー)を使用してみてください。

吸入補助器(スペーサー)とはどんなもの?

吸入器の噴霧口と口の間にセットして使います。スペーサーの空間の中に一度薬剤を噴霧して、これを吸い込みます。

吸入薬には様々な種類やタイプがあり、患者さん個々に最適なお薬を使うことが重要です。気になることがありましたら、医師や薬剤師に遠慮なくご相談ください。

文責:薬剤部外部リンク

最終更新日:2017年12月27日

▲ページトップへ

慶應義塾HOME | 慶應義塾大学病院