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母乳栄養

ぼにゅうえいよう

なぜ母乳栄養が大切か?

赤ちゃんにとって最良の栄養源は母乳です。できるだけ赤ちゃんに母乳をあげるようにしましょう。また、母乳育児は女性としての満足感を味わえる得がたい経験となります。母乳育児には赤ちゃん、お母さんのそれぞれに利点があります。
お母さんへの利点として、

  • 出産後の出血の減少
  • オキシトシンの作用でストレス反応をやわらげる
  • 閉経前の乳がん、卵巣がん、子宮体がんの減少
  • 骨粗鬆症の予防効果
  • 糖尿病などの生活習慣病のリスク低減

赤ちゃんへの利点として、

  • 気管支炎、下痢、中耳炎などの感染症にかかりにくくなる
  • 小児がんの発症率が低くなる
  • 糖尿病などの生活習慣病の予防効果
  • アレルギー、喘息にかかりにくくなる
  • 認知能力がすこし向上する

二人にとっての利点として、

  • 手軽に授乳できる
  • 経済的
  • 災害時など緊急事態でも授乳が可能

といった事が挙げられています。

出産されるお母さんの中にはもともと病気をお持ちで、そのために母乳育児を断念される方もいます。それは仕方がありません。そのぶん、スキンタッチなどで愛情をあげて下さい。でも、短期間でも授乳が可能な状況であれば、あげられる範囲で母乳をあげてみましょう。

出産前

出産前にはどんな準備ができるのか、妊娠中の準備を提案してみます。

<母乳育児ってどんな感じ?>
あなたはこれまでお母さんが赤ちゃんに母乳をあげている様子を見たことがありますか? 母乳育児中の知人がいたら、様子を見せてもらうのもいいと思います。地域にラ・レーチェ・リーグなどの母乳育児サポートグループがあるかどうか、地域の保健センターや、助産師会に聞いてみるといいかもしれません。そして、おっぱいを飲んでいる赤ちゃんとお母さんの様子を見てみましょう。

<家族と話し合いましょう>
パートナー(夫など)やその他の家族と母乳育児について話し合うことも大切です。あなたが母乳で育てたいことを、パートナー(夫など)や、その他の家族に伝え、協力してもらえるように話してみましょう。

出産後

授乳のタイミング

赤ちゃんが欲しがる時に欲しがるだけ母乳をあげましょう。生後1か月くらいは、授乳の間隔が30分~2時間毎になることもあります。1日8~12回以上は授乳しましょう。産科への入院中は疲れていると思いますが、できるだけ赤ちゃんの飲み方を経験して慣れておいた方が退院してから楽になると思います。

おなかがすいた赤ちゃんは・・・

  • 乳首を吸うように口を動かす
  • むずがる
  • 手を口にもっていく
  • おっぱいを吸うような音を立てる
  • 「くー」、「はー」といった声をだす
  • 素早く目を動かす

といったおねだりのサインを出します。泣いたら授乳するのではなく、できれば泣き出す前にこのようなサインをもとに授乳するようにして下さい。空腹になりすぎると赤ちゃんは眠ってしまいます。この場合は刺激してもなかなか母乳を飲んでくれないことがあります。片側の乳房を飲みきれなかった場合には、搾乳して乳房を空にしておくことで、次の授乳時にたくさんの母乳が作られることにつながります。

抱き方と含ませ方

  • 赤ちゃんの抱き方のポイントは・・・
  • お母さんがリラックスして快適である
  • 枕やクッションを使ってもよい
  • 赤ちゃんが静かに起きていて、泣いていない
  • 赤ちゃんの体全体がお母さんの方を向いていて、二人の体が密着している
  • 赤ちゃんの頭と体がねじれたり曲がったりしないように抱く
  • お母さんの姿勢が前のめりになっていない

抱き方自体も様々な形があります。色々試しましょう。乳首の含ませ方は赤ちゃんの口を大きく開けさせ、乳輪までしっかりと口に含ませるようにして下さい。乳頭だけ吸わせると、乳頭痛が出るだけでなく、十分な母乳分泌が得られなくなってしまいます。

おっぱいは足りてるか?

「母乳が足りているか心配です」とよく聞かれます。母乳は消化が良いので、授乳間隔は1時間おきでも不足しているわけではありません。この時期の赤ちゃんは1日8回から12回以上もおっぱいを飲みます。

1か月までの赤ちゃんが母乳を十分に飲めているかどうかの指標として、

  • 飲んでいるときにごくごく音が聞こえる
  • 少なくとも8回以上の授乳回数
  • 赤ちゃんに活気がある
  • 尿の色が薄く、1日8回程度おむつをしっかり濡らしている。便は1日2-5回程度
  • 体重は1日あたり18g以上増加している

といったことが挙げられます。

授乳中の食事

授乳中のお母さんが摂る食事に制限はありませんが、バランス良く栄養を摂るようにして下さい。授乳中は、以下に注意しましょう。

  • しっかりバランスよく摂りましょう
  • 水分を良く摂るようにしましょう
  • 鉄分を多めに摂りましょう
  • 妊娠中のカルシウム摂取が少なかった場合には、乳製品などのカルシウムを豊富に含む食材を摂るようにしましょう。サプリの利用も良いかもしれません
  • 香辛料、刺激物の摂取は問題ありませんが、母乳の味に変化があるかもしれません。赤ちゃんが嫌がるようなら、止めた方が良いでしょう

授乳中の内服薬・タバコ

お母さんが風邪、乳腺炎などで授乳中に薬を飲みたい場合には、医師に相談してみて下さい。一般的には授乳してはいけない薬は全体の3%程度、安全に授乳できる薬は全体の74%と言われています。市販薬は授乳に差し支えないと言われています。但し、効果が持続する、強力などとかかれている薬やコデインを含む薬は避けましょう。また、乳腺炎になった時でも授乳は続けましょう。
タバコを吸われているお母さんは是非母乳を続けましょう。母乳を介したニコチンの影響を考えても母乳は喫煙+人工乳より恩恵が大きいことがわかりました。タバコの本数も減らしていきましょう。

人工乳の補足について

母乳が足りない場合には人工乳を補足しましょう。人工乳を使う場合は、母乳を先にしっかり飲ませてから、補足して下さい。搾乳してある母乳がある場合にはそれを優先して使いましょう。赤ちゃんによっては、混合栄養だと吸いやすさ、乳首の舌触り、味の違いから乳頭混乱、乳頭のえり好みを起こして、どちらかを飲まなくなってしまう事があります。あくまで一時的な手段として人工乳を使用するならスプーン、カップを使って飲ませる、という方法を試してみても良いかもしれません。

母乳が出ない場合、内服中の薬の影響があり母乳を与えられない場合には人工乳栄養が必要です。人工乳の量としては、1日量として体重(kg)x200mlを最高量と考えて授乳するようにして下さい。但し、1000mlを越える場合にはそれ以上は控えた方が良いようです。足りない場合には1回の量を増量し、回数を減らすなどの工夫をしてみましょう。

さらに詳しく知りたい方へ

日本ラクテーションコンサルタント協会外部リンク

文責: 小児科外部リンク
最終更新日:2014年8月6日

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