音声ブラウザ専用。こちらよりメニューへ移動可能です。クリックしてください。

音声ブラウザ専用。こちらよりメインコンテンツへ移動可能です。クリックしてください。

KOMPAS 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト
お探しの病名、検査法、手技などを入れて右のボタンを押してください。
慶應義塾
HOME
病気を知る
慶應発サイエンス
最新の医療紹介
KOMPASについて

ホーム > 病気を知る > 血液とリンパの病気 > キャッスルマン病

キャッスルマン病

きゃっするまんびょう

概要

キャッスルマン病は、1956年にベンジャミン・キャッスルマン博士らによって報告された疾患で、血液学的にはリンパ増殖性疾患に分類されます。さらに、キャッスルマン病は、身体の一部のリンパ節が腫脹する限局型と、全身のリンパ節が腫脹して発熱や肝脾腫を伴う多発型があります。キャッスルマン病では、リンパ節、肝臓、脾臓でBリンパ球が増殖すると同時にそのリンパ球からインターロイキン-6(IL-6)という蛋白質が過剰に分泌されさまざまな症状を呈します。

症状

限局型のほとんどは無症状ですが、多発型では何らかの症状を伴うことが一般的です。増殖したリンパ球から分泌されるIL-6は様々な炎症に関与しているため、過剰な分泌により、発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少、発疹などの症状や、貧血、CRP上昇、低アルブミン血症、高ガンマグロブリン血症などの検査値異常が引き起こされます。肝臓や脾臓が腫大することがあるほか、肺や腎臓の機能が低下することによって咳、息切れ、むくみなどの症状がでることもあります。症状の進行の速さはさまざまで、週~月単位で急速に進行するものから、年単位で経過する場合もあります。

診断

キャッスルマン病の確定診断は、主にリンパ節生検(組織検査)によって行われます。上記のような症状、検査値異常からキャッスルマン病を疑う場合には、腫大したリンパ節や病変のある組織(肺、皮膚等)の一部を切除し、顕微鏡的な所見から診断を行います。また、キャッスルマン病で過剰分泌されるIL-6値を測定することにより、診断の補助とすることもあります。

治療

限局型は腫大しているリンパ節を切除することで完治します。多発型は、副腎皮質ステロイドによって治療されていましたが、最近では、IL-6の作用を選択的に抑制するトシリズマブ(抗IL-6受容体抗体、商品名:アクテムラ)による治療が行われるようになりました。トシリズマブは、IL-6受容体に特異的に結合して、IL-6の作用を止めることにより効果を発揮します。トシリズマブを継続投与することにより、上記症状の著しい改善が期待できます。

生活上の注意

トシリズマブや副腎皮質ステロイドを投与すると免疫力が低下するので、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。また、炎症に伴う症状が軽くなり、重篤な感染症が見逃されていることがあります。咳や痰が出る、微熱などの症状を認めた場合にはかかりつけの病院を早めに受診し感染症の有無を確認してください。

慶應義塾大学病院での取り組み

当院では、多発型のキャッスルマン病に対しては、トシリズマブの投与を積極的に行っております。病気の状態によっては、副腎皮質ステロイドを使用する場合や、治療をせずに外来で経過をみる場合もあります。

さらに詳しく知りたい方への書籍とwebサイトの案内

トシリズマブ(商品名:アクテムラ)については中外製薬の患者さん向けのサイト外部リンクをご覧ください。

文責:内科学(血液)
記事作成日:2012年3月27日
最終更新日:2014年10月27日

▲ページトップへ

慶應義塾HOME | 慶應義塾大学病院