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加齢黄斑変性症

かれいおうはんへんせいしょう

加齢黄斑変性とはどんな病気? その診断は?

黄斑変性症は、加齢により網膜の中心にある黄斑が痛んで(変性して)しまう病気で、加齢黄斑変性とも呼ばれます。文字を読んだりする時など、物の形をしっかり判別するのは黄斑の役目です。ですから黄斑が痛んでしまった場合には、碁盤の目のようなもの(図a)を見ると自覚症状がわかりやすいのですが、中心が暗く見えたり(図b.中心暗点)、歪んで見えたりします(図b.歪視)。
加齢黄斑変性には、2つのタイプがあります。黄斑は正常では暗い色調をしていますが(図c)、その暗い色素が枯れてしまう萎縮型と、余分に生えた悪い血管(新生血管)から出血をおこす滲出型(図d)があります。萎縮型は何年もかけてゆっくりとやんわりと進行しますが、滲出型は数週、数か月の間に急激に悪化して実用的な視力を失うことがあります。ですから、同じく黄斑変性症と言われても、萎縮型と滲出型では大きく異なりますので、ご自分がどちらなのかよく主治医に聞いてみる必要があります。問題となる滲出型の場合でも、治療に反応して新生血管の勢い(病気の活動性)を抑えられることがあります。

図a.b.c.d

治療

  1. 光線力学療法
    現在、滲出型加齢黄斑変性に対する治療として、光線力学療法(photodynamic therapy; PDT)という最新のレーザー治療があります。光線力学療法は、新生血管に取り込まれる光感受性物質を点滴してレーザー照射するというハイテク治療です。この治療法が数年前に導入されたため滲出型加齢黄斑変性の新生血管をある程度まではコントロールできるようになりました。しかし、この治療で達成できることは、活動性を抑えるところまでで、それまでに痛んだ黄斑の働きは戻らないことが多いのです。ですから治療の目的は、視力の向上ではなく、現状維持となります。中には、見えやすくなる患者さんも沢山いますが、その反面、治療をしても活動性が抑えられず悪化して行くことも残念ながらあります。ですから手遅れになる前に専門医に診てもらうべきでしょう。
  2. 抗新生血管療法
    さらに、加齢黄斑変性の新しいお薬が厚生労働省に認可されました。これは、新生血管の成長やそこから生じるむくみ(滲出性変化)を促す原因物質(血管内皮増殖因子vascular endothelial growth factor; VEGF)の働きをブロックするお薬で、海外ではすでに広く使われています。光線力学療法と併せて有力な治療となっています。この治療法は、抗VEGF療法または抗新生血管療法などど呼ばれています。治療効果は光線力学療法と同等またはそれ以上で、光線力学療法と抗新生血管療法を同時に行う併用療法も行われております。

生活上の注意

また、加齢黄斑変性が片方の目に起こった場合、もう片方の目にも起こることがあります。それでは、予防のためにはどんなことをしたら良いのでしょう?現在わかってきたことは、喫煙は絶対いけないこと、高脂肪食や肥満、高血圧がマイナスの要因、ビタミンや魚の摂取がプラスの要因であることです。欧米型の食生活がいけないのは、この病気が欧米の失明原因の第1位であることからもうなずけます。日本では第4位ですが、車社会に伴う運動不足や欧米型の食生活のためか患者さんは増加しています。ですから禁煙や日本型の食生活など生活習慣の改善をお勧めします。

早期発見、早期治療が基本!

ゆがんで見えるようになったり、中心が暗い感じがしたら、まずは加齢黄斑変性をよく診ている専門医の検査を受けましょう。萎縮型と滲出型の診断は、眼底造影カメラなど適切な検査機器がなければ迷うこともあります。滲出型の場合は治療法が最近になって進歩していますので、光線力学療法や抗新生血管療法など治療設備のある専門施設で、タイミングを逸することなく早期発見・早期治療することが基本です。

文責: 眼科外部リンク
最終更新日:2011年12月28日

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