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骨軟部腫瘍

こつなんぶしゅよう

概要

整形外科においては、四肢、体幹、脊椎、骨盤の骨や筋肉、皮下組織、末梢神経などに生じた腫瘍を扱います。骨に発生した腫瘍は骨腫瘍、筋、皮下、末梢神経など軟部組織に発生した腫瘍は軟部腫瘍と総称します。

原発性骨軟部腫瘍は、はじめから骨や軟部組織に生じた腫瘍を言い、それぞれに良性腫瘍、悪性腫瘍があります。また厳密には腫瘍ではありませんが、小児・思春期に好発する孤立性骨嚢腫、線維性骨異形成などの疾患も診断や治療の手順が共通しており腫瘍類似疾患として扱われています。

他臓器に発生したがん細胞が骨や軟部組織に転移した際は、それぞれ転移性骨腫瘍、転移性軟部腫瘍と称します。転移性骨腫瘍は、病的骨折や疼痛、麻痺などを起こし著しい日常生活の制限を余儀なくされます。以前は骨へ転移した場合は末期といわれ、治療ができなかったり、姑息的な手術にとどまったりしていました。しかし現在は必ずしもそうではなく、症例によっては局所根治性を高めた積極的な治療を行っています。

症状

骨軟部腫瘍においては罹患部位の疼痛や腫瘤・腫脹を主訴とすることが一般的ですが、腫瘍のタイプにより様々な症状を呈する事があります。経時的な変化も重要で、急激に増大する腫瘤等、注意を要します。ユーイング肉腫における発熱、悪性リンパ腫による寝汗、まれですが骨軟化症を併発する軟部腫瘍などが有名です。転移性腫瘍においては、肺がんにおける血痰、腎臓がんにおける血尿など原発臓器の症状を伴います。

慶應義塾大学病院での取り組み

現在、大学には我々の教室内で4名のスタッフが勤務しており、骨・軟部腫瘍の診断、治療の中心となっており、多くの症例に対する治療を行っています。参考までに手術症例数は、年間約250から300例で、そのうち原発性悪性骨・軟部腫瘍が約80例、直接ADLの面で問題となる四肢転移性腫瘍は約10から20例です。外科的治療はCTガイドによる低侵襲手術から、片側骨盤切除に腫瘍用人工股関節を用いて再建する、大掛りなものまで千差万別です。悪性腫瘍に対しては、大半の症例に患肢温存手術を行っています。骨腫瘍の切除後の再建には、腫瘍用人工関節置換による再建や、生物学的な再建である骨移植を行っています。骨移植については、血管柄付き自家骨移植や熱処理自家骨の再置換、同種保存骨など、症例に応じて再建法を選択しています。また関連病院でも、我々の仲間が多くの症例を扱っています。慶應義塾大学整形外科腫瘍グループとしては、形成外科や呼吸器外科、定期的にカンファレンスを行っている放射線診断部や病理診断部を含め21名で構成されています。

文責: 整形外科外部リンク
最終更新日:2017年2月27日

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