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小児の顔面・頸部疾患(正中頸嚢胞・側頸瘻、梨状窩瘻)

しょうにのがんめん・けいぶしっかん せいちゅうけいのうほう・そくけいろう、りじょうかろう

概要

正中頸嚢胞:
首の正中に位置する嚢胞。胎児期(お腹にいるとき)に甲状腺は舌の根元(舌盲孔)にあるのですが、その後発育とともに舌骨を通り下方に下がり、通常の首の位置に達します。この甲状腺が下降していく道筋は甲状舌管と呼ばれ通常は消えてなくなりますが、それが残ったために生じるのが正中頸嚢胞です。

側頸瘻:
胎生期(お腹にいるとき)に将来耳や扁桃となる隆起(鰓弓:さいきゅう)およびその間のくぼみ(鰓裂:さいれつ)ができます。鰓裂が遺残することでできる嚢胞や瘻孔が側頸嚢胞・瘻です。鰓弓、鰓裂には番号がついていますが、大部分は第2鰓裂由来です。

梨状窩瘻:
下咽頭梨状窩(かいんとうりじょうか)より甲状腺の上部にいたる道筋の遺残です。以前は急性化膿性甲状腺炎と診断されていた例が多いです。第3または第4鰓嚢(さいのう)由来の瘻孔とされていますがまだ結論に達していません。

症状・診断

正中頸嚢胞:
頸部正中に表面平滑な小指大~母子頭大の腫瘤(しゅりゅう)として見つかることが多いです。細菌による感染をおこすと熱感、発赤、疼痛を伴い、自潰し膿がでてくることもあります。頸部の正中に存在することが診断として重要です。検査は超音波検査、CT検査、場合によってはMRI検査などがあります。またこの場合、異所性甲状腺との鑑別が必要で、甲状腺シンチグラフィーを行うこともあります。

側頸瘻:
第1鰓裂、第2鰓裂由来ともに頸部の炎症性腫瘤(赤く腫れたできもの)として症状をあらわすことが多く、容易に皮膚が破れて皮膚に孔(あな)があいた形となります。第1鰓裂由来は顎下腺部に、また第2鰓裂由来は胸鎖乳突筋前縁下1/3に瘻孔(皮膚につながった孔)を示すことが多いです。

梨状窩瘻:
甲状腺の左右どちらか一方の上方に一致して痛みのある腫瘤、発熱を呈することでみつかることが多いです(左側にできる場合が多い)。検査としては下咽頭食道造影にて梨状窩への微量な造影剤の漏出または外瘻孔から造影剤を注入し、梨状窩へのつながりを見ます。また内視鏡下で梨状窩と外瘻孔間の色素注入にて瘻孔の確認を行います。最近ではCTにても診断可能な場合もあります。

治療

いずれの疾患も急性炎症期(赤く腫れあがった時期)には手術せず、炎症がおさまってから瘻孔摘出を行います。炎症が起きているときは抗生物質の投与や切開排膿などの処置が必要になる場合があります。

正中頸嚢胞:
長期間放置すると発がんの可能性があるため、基本的に手術による全摘出が原則です。手術のポイントは舌骨の中央部を含めて、舌盲孔(舌の根元)まで完全摘出する必要があります(シストランク手術)。一部を残すと再発の危険があります。

側頸瘻:
第1鰓裂、第2鰓裂由来ともに嚢胞・瘻孔の外科的全摘出が必須です。第1鰓裂の場合、耳下腺や顔面神経などを傷つけてしまうことに注意が必要です。また第2鰓裂由来では胸鎖乳突筋前縁下1/3に外瘻孔から瘻孔を舌骨あたりまでまず剥離し、次に舌骨から扁桃窩まで剥離する階段状切開法を用います。この場合も瘻孔を残すと再発の可能性があります。

梨状窩瘻:
手術に際し、瘻孔の確認が最重要です。外瘻孔または梨状窩から色素の注入を行います。またできれば梨状窩より細いカテーテルを挿入してそれをガイドに剥離してゆきます。瘻孔が残れば再発の危険性があります。

文責: 小児外科外部リンク
最終更新日:2014年11月28日

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