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腰痛症

ようつうしょう

概要

腰痛症には、急性腰痛と慢性腰痛があります。急性腰痛は、いわゆるギックリ腰とよばれ、腰部椎間板(ようぶついかんばん)の断裂、ヘルニア、腰部椎間関節症(ようぶついかんかんせつしょう)、腰椎圧迫骨折(ようついあっぱくこっせつ)などが原因として考えられます。急性腰痛は、物を持ち上げたり、腰をひねったりした時に、突然腰痛が生じ、動けなくなる状態をいいます。一方、慢性腰痛は、原因が何であれ、少なくとも6ヶ月以上持続する腰痛のことをいいます。慢性腰痛の原因には、腰部椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、椎間関節症、骨粗鬆症、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、脊椎術後腰痛(せきついじゅつごようつう)、などがありますが、痛みが長期におよぶことで、精神的要素も痛みを助長する原因の一つになります。

症状

急性腰痛は、強い痛みのため、腰椎の運動制限が強く、腰を前や後ろに曲げることが難しくなります。慢性腰痛は、急性腰痛に比べて激烈な痛みはないですが、腰全体の重だるい感じが持続します。いずれの場合も、臀部(でんぶ)や下肢に放散するしびれや痛みを伴うことが多くあります。

診断

診察、腰椎レントゲン、腰椎MRIなどで、腰椎に異常がないか調べます。また、他の原因が隠れていないかさらに詳しい検査をすることもあります。

治療

  1. 薬物療法
    非ステロイド性抗炎症薬(ロキソプロフェン:ロキソニンTM、ジクロフェナク:ボルタレンTM)は、局所の炎症を抑え、痛みを軽減する働きがあります。長期の服用で、胃炎や胃潰瘍、腎機能障害などの副作用がでることがあるため、注意が必要です。筋弛緩薬(チザニジン:テルネリンTM、エペリゾン:ミオナールTM)は、筋肉の緊張を和らげる効果があります。抗不安薬(エチゾラム:デパスTM)には、筋肉の緊張を軽減するとともに、痛みによって生じる精神的な緊張を軽くする働きがあります。抗うつ薬(ノリトリプチリン:ノリトレンTM、アミトリプチリン:トリプタノールTM、パロキセチン:パキシルTMなど)は、脳や脊髄での痛みの信号の伝わり方を変えることで、脳での痛みの感じ方を軽くすることができます。 2010年から販売されたプレガバリン:リリカTM も同じように使用できます。トラマドール(トラムセットTM、トラマールTM)は、弱いオピオイド鎮痛剤で、脳や脊髄のオピオイド受容体に作用して痛みを和らげることができます。

  2. 神経ブロック療法
    1. 腰部硬膜外(ようぶこうまくがい)ブロック
      脊髄の周りを囲む硬い膜(硬膜:こうまく)の外側の空間(硬膜外腔:こうまくがいくう)に、局所麻酔薬を注入して、痛みの神経を遮断(ブロック)する方法です。同時に、運動神経や交感神経(こうかんしんけい)が遮断されるため、筋肉の緊張が低下し、血行がよくなる効果が期待できます。このブロックの効果の持続時間は、個人差があります。このブロックは、おおよそ1-2週間に1回の頻度で行います。このブロックは、外来で行います。治療後、足に力が入りにくくなるため、外来のベッドで、しばらく安静にしたのち、お帰りいただいています。
      このブロックの合併症に、脊髄くも膜下(せきずいくもまくか)ブロックがあり、脊髄くも膜下(硬膜外腔より深いところ)に局所麻酔薬が注入されると、下半身が、一時的に麻痺状態になります。これは一時的で、2-3時間でもとに戻ります。また、ごくまれですが、硬膜外腔に、細菌が入り膿がたまって硬膜外膿瘍(こうまくがいのうよう)ができたり、出血が広がって血の固まりがたまる硬膜外血腫(こうまくがいけっしゅ)ができることがあり、その場合は入院して処置が必要になります。血が止まりにくくなる薬(ワルファリン:ワーファリンTM、クロピドグレル:ブラピックスTM、チクロピジン:パナルジンTM)を服用されている方や、血液疾患の方は、このブロックはできないことがあります。
    2. 腰部椎間関節(ようぶついかんかんせつ)ブロック
      脊椎は、椎骨が縦に連結して形成されています。椎間関節とは、上下の椎骨が連結する関節をいいます。ぎっくり腰の原因のひとつに、この関節の捻挫(椎間関節症:ついかんかんせつしょう)があります。椎間関節ブロックは、椎間関節に局所麻酔薬を注入することで、椎間関節の周りにある神経(脊髄神経後枝内側枝:せきずいしんけいこうしないそくし)が遮断され、痛みが軽くなります。このブロックは、レントゲンで関節の位置を確認しながら行います。
    3. 脊髄後枝内側枝高周波熱凝固法(せきずいこうしないそくしこうしゅうはねつぎょうこほう)
      脊髄神経後枝内側枝は、脊髄からでる神経の枝のことで、腰痛に関係する神経のひとつです。この神経を、高周波の熱を使って焼くことで、腰からの痛みの伝達を遮断することができます。局所麻酔薬によるブロックと違って、効果は長い間持続します。腰痛が慢性的に持続する場合や、局所麻酔薬による神経ブロックの効果が一時的である場合は、このブロックを行うことがあります。このブロックは、レントゲンと電気刺激を使って、神経の位置を確認しながら行います。
    4. 脊髄刺激電極法(せきずいしげきでんきょくほう)
      この方法は、脊椎手術後腰痛など難治性の腰痛に対し行うことがあります。

文責: 麻酔科外部リンク
最終更新日:2014年6月26日

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