セント・ジョーンズ・ワートと薬剤の相互作用
セント・ジョーンズ・ワート(St. John's wort)は、別名、セイヨウオトギリソウとも呼ばれるハーブの一種で、欧米では抗うつ薬として広く処方されています。日本では健康食品として市販されていますが、ある種の薬物においては相互作用に十分な注意が必要となります。 |
どうして?
セント・ジョーンズ・ワートは、ある種の薬物の効果を減弱させる作用があります。このハーブに含まれる成分が私たちの体内に存在する薬物代謝酵素(CYP1A2やCYP3A4)や薬物排出輸送担体(P-糖タンパク質)を増加させ、排泄を促進させるからです。気をつけなくてはならない薬には、免疫抑制剤、抗凝固薬、強心薬、気管支拡張薬、抗ウィルス薬、抗悪性腫瘍薬などが挙げられます(詳しい薬剤名については薬剤師にお尋ねください)。
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写真:ウィキペディアより |
文責:薬剤部
最終更新日:2018年3月5日