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排泄性尿路造影 (IVP)

はいせつせいにょうろぞうえい(IVP)

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概要

排泄性尿路造影とは、造影剤を静脈注射して腹部・骨盤部のX線写真 (レントゲン写真)を撮影する検査法です。注射された造影剤は、腎臓から膀胱へと続く尿路という経路に排泄されるため、この尿路がX線写真で白く写ります。これにより主に尿管結石 (図の矢印)や尿路の通過障害 (図)、尿路のがん、尿路の先天奇形、尿路損傷などの診断が可能になります。
CT urographyが普及してからは泌尿器科領域で用いられることは少なくなり、当院では主に婦人科領域で、術前・術後の尿路の状態確認のために行われています。

図

右尿管結石 (黄矢印)により右尿路が閉塞し、結石より上部の尿路が拡張 (矢頭)している。左の尿路 (白矢印)は正常である。

所要時間

検査の目的によっても異なりますが、検査室に入ってから出るまでで大体30分です。

検査を受ける前に

  • 妊娠中又はその可能性のある方は、事前にお知らせください。
  • 造影に関する同意書が渡されます。造影剤を投与できない場合がありますので、よくお読みになってください。

検査当日

  • 検査前6時間は、食べ物はとらないでください。飲み物はとられて結構です。
  • 服用中のお薬は、医師の指示がない限り、普段どおり服用してください。

検査の実際

  • 検査当日に採血検査もある方は、採血を排泄性尿路造影検査の1時間以上前に受けてください。
  • 更衣室にて検査衣にお着替えをして頂きます。撮影範囲に金属類など (装飾品やカイロ)がある場合にははずして頂くことがあります。
  • 入室後、検査台の上に寝て頂き、最初に造影剤を注射しないでX線写真の撮影を行います。
  • 次に造影剤を静脈から注射し、経時的に複数回の撮影を行います。造影剤投与中に体が熱く感じることがありますが、心配ありません。投与中または投与後に、かゆみ、発疹、吐き気などが生じることが稀にあります。適切な処置がとれるようにしておりますので、すぐにお知らせください。

検査後の注意

  • 食事は普通におとりください。入浴の際の制限はありません。
  • 注射した造影剤の排泄を促すために水分は多めにとってください。
  • 検査終了後、1時間~2日の間に発疹・かゆみ・吐き気・頭痛などの症状があらわれる場合があります。重篤になる可能性は低いですが、気になる場合は救急外来を受診されるか、救急外来までご連絡ください。
  • 造影剤が血管外に漏れることが、稀にあります。多くの場合は自然吸収されますので心配はいりません。もし強い痛みや手のしびれがみられた場合は救急外来までご連絡ください。

文責: 放射線診断科外部リンク
最終更新日:2015年9月11日

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