概要
- 心電図を取りながら心臓の撮影を行う造影CT検査で、主に心臓を栄養する血管である冠動脈を調べます。入院しておこなう冠動脈造影検査に近い診断精度があり、外来でおこなえることが利点です。バイパス術後の患者さんではバイパスを、不整脈の患者さんでは肺静脈や左心房等の形を調べる目的でも利用されます。
所要時間
- 検査室に入室してから大体20分です。
検査を受ける前に
- 妊娠中又はその可能性のある方は、検査を受けられない場合があります。
- 植込み型除細動器または一部の心臓ペースメーカーを装着されている方は事前にお知らせください。
- 造影剤投与に関する同意書が渡されます。よくお読みになってご記入し、当日検査室へお持ち下さい。
検査当日
- 検査前6時間は食事を摂らないでください。水・ジュースは飲んで結構ですが、心拍数に影響を与えるような濃いお茶やコーヒーは避けましょう。
- 服用中のお薬は、医師の指示がない限り普段どおり服用してください。
検査の実際
- 更衣室にて検査衣に着替えます。撮影範囲の金属類(ネックレス・ブラジャー・コルセットなど)ははずします。
- 検査室内では寝台の上に仰向けに寝て、心電図や血圧計を装着し撮影を行います。10~20秒程度の息止めを数回行います。
- 冠動脈を評価しやすくするため、通常はニトロスプレーを舌の裏に噴霧します。
- 心拍数の高い方には、短時間作用型βブロッカーというお薬を静脈から投与します。投与後数分で心拍数を下げる効果があります(20分後には心拍数を下げる効果は消失します)。
- 医師立ち会いの下、ヨード造影剤を静脈から注射します。投与中に体が熱く感じることがありますが、心配ありません。稀に投与中または直後に、かゆみ、発疹、吐き気などを生じることがありますので、お気づきの時点でお知らせ下さい。
検査後の注意
- 食事は普段通りおとりください。車の運転や入浴の制限はありません。
- 造影剤の尿中への排泄を促すために水分を多めにとってください。
- 1時間~2日の間に発疹・じんましん・かゆみ・吐き気・頭痛などの症状があらわれる場合が稀にあります。重篤になる可能性は低いですが、気になる場合は救急外来までご連絡ください。
- 造影剤が血管外に漏れることが、ごく稀にあります。多くの場合は自然に吸収されますので心配はいりません。もし強い痛みや手のしびれがみられた場合は救急外来までご連絡ください。
文責:
放射線診断科
最終更新日:2015年7月16日