概要
視野に異常を来す病気は様々ですが、病気の初期の変化は必ずしも中心部から始まるとは限りません。例えば、緑内障という視野が欠けていく病気では、視野の鼻側や視野の中心の上下に小さな見えない部分が現れてきます。緑内障の進行とともに徐々に見えない部分が拡大していきます。視野が狭くなっても、中心部が見えている限りは、なかなか自覚することはありませんし視力が低下したりもしません。また、脳の病気でも視野に異常を来すことがあります。このように病気の発見、病状の把握のうえで視野検査は重要な検査となっています。
所要時間
片眼10~15分
検査を受ける前に
検査の前に準備することはありません。極端に疲労した状態や睡眠不足では臨まない方が良いとされています。集中力が散漫になったり、薄暗い部屋で検査を行いますので眠くなったりするためです。現在使用中の目薬等がありましたら、検査当日もいつもと同じようにつけていただいて受診してください。
検査の実際
視野検査には静的視野検査と動的視野検査があります。
動的視野検査は、光が周辺の見えないところから中心に向かって移動してきます。この検査は、大きな半球状の機械を使用して行います。静的視野検査は、光が動きません。いろいろな明るさの小さな指標がついたり消えたりする、コンピューターの検査です。半球状の機械を使用します。どちらも、検査自体の流れは同じです。
- 片眼を眼帯で隠します(検査は片眼ずつ行います)。
- メガネをはずして顔を顎台の上に乗せます。
- 光が見えた際に押すボタンを持ちます。
- 検査時間は10~15分程度ですが、顔や視線が動くと正確な検査ができません。
顔の高さが高い等、何かありましたら申し出てください。 - 検査開始です。光が見えたらボタンを押してください。
- 光を眼で追ってしまうと検査が上手にできません。正面の明るい点を見ていてください。
- 光の大きさ、明るさには様々なものがありますので、見えたすべての光でボタンを押してください。
- 検査中に困ったことがありましたら、中断することもできますので声をかけてください。
検査中に気をつけること
- 正面の明るい点をじっと見て、見える範囲に光が現れるまで待ちます。目を動かして光を探さないでください。
- 光が見えたと思ったら、すぐにボタンを押してください。
- 最初は難しく感じますが、上手く検査できているかどうかを気にする必要はありません。また、何回か検査をしていくうちにだんだんと上手になってきます。
文責:
眼科
最終更新日:2024年2月29日