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日光黒子

にっこうこくし

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症状

別名、老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)といいます。
顔や手の甲、背中の上部、すねなどに生じる褐色の色素斑(図1)で、数ミリのものから数センチの大型のものもあり、長年、日に当たった部分の皮膚に生じます。40歳台頃からできはじめ、年齢とともに増加します。ほとんどの高齢者はからだのどこかに日光黒子があります。長年放置すると疣状(いぼじょう)に隆起し、脂漏性角化症という老人性のいぼに進展することがあります。通常、痛み・かゆみなどの自覚症状はありません。

図1

図1

診断

孤立性の円形、楕円形、多角形、不正型など様々な形をした褐色斑で、部分的に疣状(いぼじょう)に盛り上がる場合もあります。よく似たものにメラノーマの初期病変である悪性黒子があり、鑑別することは重要です。専門医による視診、ダーモスコピー皮膚生検などにより鑑別します。

治療

整容的に問題の場合、レーザー治療が有効です。保険適用がありませんので自費診療となります。

平らな日光黒子に対してはQスイッチ付きルビーレーザーを使用し、立体的な脂漏性角化症に対しては炭酸ガスレーザーを使用します。

Qスイッチ付きルビーレーザーはメラニン色素の吸収率に優れており、茶色、黒色、青色の色素性病変の治療に優れた効果を持つレーザーです。治療したいシミにレーザーを照射すると、その光エネルギーは熱エネルギーに変換され、ターゲットとなるメラニン色素を熱で破壊し、除去します。Qスイッチとは、瞬間的に高いパワーのレーザー光を発する装置です。レーザー光の照射時間が非常に短いため、シミ周囲の正常な皮膚に対するダメージが最小限に抑えられます。

炭酸ガスレーザーは水分に吸収されやすく、 患部に照射すると細胞に含まれる水分がレーザーのエネルギーを吸収し、蒸散作用を起こして瞬間的に組織を除去します。周辺の血管は熱凝固作用で一瞬のうちに固まりますので、出血はほとんどありません。

生活上の注意

レーザー後の赤みは4週間ほどかけて消失していきます。カサブタがとれれば照射部位のお化粧は可能ですが、紫外線や擦る刺激に対して敏感な状態は続いていますので、洗顔時に擦らない、日焼け止めをしっかりと塗る(SPF 50 PA+++)ことを3か月は心掛けてください。多くの場合、レーザー後、赤みが消失してくると同時に、一時的な炎症後色素沈着が生じます。これはレーザーの炎症による色素沈着ですので、日中の日焼けを防げば約3か月かけて自然に軽快してきます。場合によっては、色素沈着予防のクリームによる外用治療を行います。

文責: 皮膚科外部リンク
最終更新日:2021年9月16日

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