概要
皮膚の病気は、見た目だけでは確定診断できないものや、皮膚症状が似ていても全く異なる病気であることが少なくありません。皮膚生検とは、診断をより正確なものにするため、病変のある皮膚組織の一部を採取し、それをもとに病理標本を作製し顕微鏡で観察すること、さらに、場合によっては組織による免疫検査や培養検査をするための手法です。
所要時間
15-30分くらい
検査を受ける前に
- 検査を申し込みする前に、現在服用されている内服薬、特に血液をサラサラにする薬(ワーファリン、プラビックス、バイアスピリン、パナルジン、プレタールなど)を服用されている方は、医師にご確認ください。
局所麻酔薬アレルギーのある方(歯科治療で麻酔をした際に気分が悪くなったなど)や、その他の薬アレルギーのある方、消毒薬でかぶれる方は申し出てください。 - 検査前日の準備 同意書の記入を確認してください。
- 検査当日
- お食事はいつもどおりに食べてきてください。アルコールは控えてください。
- 内服薬は医師の指示に従ってください。
- 検査部位が足の場合、ゆったりとした靴またはサンダルをご用意ください。
- 脱ぎ着のしやすい服装にしてください。
- 患部にはお化粧やマニキュアはなるべくしないでください。
- 電気を使い止血する場合があるため、アクセサリーや時計・眼鏡を外してください。
- トイレを済ませてください。
検査の実際
- 皮膚症状がある部分を写真で記録します。
- 検査台に横になります。血圧を測ります。
- 検査部位によっては、周りの毛を一部剃ることがあります。
- 消毒後、局所麻酔薬を検査部位の周囲に注射します。(検査部位の大きさは5ミリ~10ミリぐらいです。)麻酔の注射が終われば、触っている感覚だけ残りますが、その後の痛みはありません。
- 麻酔が効いていることを確認してから、検査部位をメスなどで切り取ります。
- 圧迫あるいは電気凝固により止血を行い、ナイロン糸で縫合します。
- ガーゼとテープを当てて終了です。
検査後の注意
- 検査当日は入浴・シャワーを控えてください。アルコールや運動も控えてください。
- 検査後、通常感染予防のため抗菌薬の内服を3日間前後行っていただきます。痛みがある場合は処方される鎮痛剤を内服してください。
- 検査部位の出血・強い痛み・腫れ、発熱などがある時は皮膚科の外来へ連絡してください。休日夜間は当直医に連絡してください。
- 検査翌日、検査部位に問題がなければ基本的にシャワー浴は可能です。
創は厚みのある泡でやさしく撫でるように洗浄し、その後十分に石鹸分を洗い流し、きれいなタオルで押さえ拭きします。問題なければ、次の外来で抜糸になります。抜糸は検査から5~14日後です(部位によって異なります)。
* 以上に記した内容は、あくまで一般的なものです。実際は、創の状態によって必要物品・方法なども変わってきますので、担当医師・看護師の指示に従ってください。
文責:
皮膚科
最終更新日:2017年3月1日