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直腸肛門反射

ちょくちょうこうもんはんしゃ

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概要

直腸肛門反射とは、便が直腸内に到達して直腸が広がると、肛門を周りから取り囲んで締めている筋肉(外肛門括約筋)が緩んで便が通るようになるという反射で、正常の排便機能獲得のために重要です。正常の人にはこの反射が認められますが、ヒルシュスプルング病では、この反射が認められないことから、ヒルシュスプルング病の疑いがある時にまず行う検査がこの直腸肛門反射の検査です

所要時間

1時間ほど

検査を受ける前に

  1. 検査前4時間は、ミルクを飲まないでいただきます。
  2. 直腸内をきれいにする目的で検査前に洗腸させていただく場合があります。
  3. 点滴を確保します。

検査の実際

  1. 微細な直腸の圧変化を調べるため、鎮静(うとうとした状態)をかけ、体動による影響を受けないようにします。
  2. 外肛門括約筋の圧を測定するために専用の内圧測定プローベを肛門管内に挿入します(図1)。このとき、内圧が一定のリズムで小さく規則的に収縮する場所が適切な場所です。
  3. 直腸内でバルーンを膨らませることによって、直腸の壁を引き伸ばします。
  4. バルーンが膨らんで直腸が広がった後に、外肛門括約筋が緩み肛門の圧が下がって、その後5秒から10秒ほどでゆっくりと元の圧に戻れば「反射は正常」です。外肛門括約筋の圧に変化が無ければ「反射はなし」となり、ヒルシュスプルング病の可能性が残るため更なる検査(直腸粘膜生検など)を行って診断していくことになります。
図1

図1

図2

図2

検査後の注意

鎮静剤を使用しますので、完全に目が覚めるまでの間、呼吸状態や体内の酸素濃度などを監視し、必要があれば酸素投与を行います。

文責: 小児外科外部リンク
最終更新日:2020年10月21日

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