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食道内圧検査(小児)

しょくどうないあつけんさ(しょうに)

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概要

食道内圧検査とは、食道閉鎖症術後の食道運動機能評価や胃食道逆流症が疑われる患者さんに対し、下部食道括約筋の圧の測定を目的とした検査です。内圧測定のための装置(直径2mmほどの細いチューブ)を鼻から食道に挿入して計測する検査です。

所要時間

検査そのものは、1~2時間ほどですが、全身麻酔下での検査のため、術前処置、検査後覚醒までを含めて、全体で約、半日かかります。

検査を受ける前に

  1. 検査当日の早朝より食事、飲水を控えていただきます。
  2. 点滴を確保します。

検査の実際

  1. 安静が必要なため、原則的に全身麻酔下に検査を行います(あらかじめ麻酔科の担当医師から全身麻酔の説明をします)。
  2. レントゲンの透視下に、内圧測定プローベ(図1)を鼻から挿入して、食道を通して先端を胃内に留置して、内圧の測定を開始します。
  3. 下部食道括約筋の評価: 食道下部は、胃から胃液の逆流を防止するために括約筋という筋肉が取り巻いており、その部分は前後に比べて内圧が高くなっています。内圧測定プローベをゆっくり引き抜いた時に、下部食道で内圧の上昇がみられるかどうかで、下部食道括約筋が正常であるかの評価をします。
  4. 食道運動の評価: 正常であれば、食道に食べ物が入ってきたとき、食道は収縮し、それが上から下に伝わっていきます。この収縮の伝わりを食道内の4か所で内圧を測定することで評価します。食道の収縮は、冷水を食道内に注入することで誘発します。
図1 内圧測定プローベおよび測定器

図1. 内圧測定プローベおよび測定器
測定部位は先端に5センチ間隔で4か所あります。

検査後の注意

  1. 全身麻酔から完全に目が覚めるまでは、ベッド上で安静にし、必要に応じて酸素を投与します。
  2. 目が覚めてからは、水を飲んでも嘔吐や腹痛がなければ、食事を開始します。

文責: 小児外科外部リンク
最終更新日:2020年10月21日

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