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睡眠時無呼吸症候群 -呼吸器内科-

あなたは大丈夫? 大きないびき、無呼吸そして日中の眠気

隣で寝ている旦那様(奥様)。毎晩地響きのような大いびき。大きないびきはぐっすり眠れている証拠? そのいびきをよく観察してみてあげて下さい。突然いびきの合間に呼吸がとまっていませんか?顔をしかめながら苦しそうに眠っていませんか?

睡眠中に大きないびきをかき、いびきが突然止まった時に呼吸が停止、数秒後再び呼吸が始まると大きないびきをかくという症状を何度も繰り返す、そんな症状がある場合は睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)が疑われます。この繰り返す症状によって睡眠が妨げられ、深い睡眠すなわち良質な睡眠を得ることができず、夜中に目が覚める、夜間頻回にトイレに行きたくなるなどの症状が起きたりします。起床後も十分な睡眠を得られないことから日中しばしば睡魔に襲われたり、倦怠感が続いたり、集中力が欠如するなど仕事に差しさわりがでることもあります。更に日中の眠気のため居眠り事故などを起こす危険性があるなど社会的な問題にもつながる恐れがあります。またこれを放置すると生活習慣病である高血圧、糖尿病などの悪化・合併または不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳卒中など重篤な疾患につながる可能性があります。このため最近ではメタボリックシンドロームと呼ばれる四大疾患(高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症)と併せて"死の五重奏"などとも呼ばれています。

SASの患者さんは肥満体型の方が多くみられます。肥満になると首周りの脂肪で気道が圧迫され、狭くなり睡眠中に無呼吸を起こしやすいためです。しかし患者さんの特徴はこれだけではありません。日本人の場合顎の小さい方が多く、これが原因で気道がふさがれやすくなる場合もあるのです。また一般的にSASは30~60代の男性に多いのですが、女性の場合にも更年期以降に認められることが少なくありません。この理由として女性ホルモンは呼吸中枢に働く作用を持っているのですが、閉経後にこのホルモンが減少するため夜間の無呼吸をおこしやすくなるからです。女性は男性に比べSASの患者さんが少ないというイメージがありますが、このように痩せていても小顔で、年齢を経るごとにいびきがひどくなってきた、日中疲れやすくなったなどの症状がある場合にはSASの可能性は十分にあるのです。

診断、治療の詳細については本ホームページ「睡眠時無呼吸症候群」をご覧下さい。

私達は大学病院と言う特性から、他科(耳鼻科、歯科口腔外科など)との連携を活かし診断・治療をすすめています。睡眠中におきてしまう気道の閉塞を有効かつ安全に改善するためにSASの最も基本的な治療としてCPAP(マスク式持続陽圧呼吸療法)という機械を用います(図1)。

図1 睡眠時無呼吸症候群におけるCPAP療法

図1 睡眠時無呼吸症候群におけるCPAP療法

しかし、この治療を行うことが困難あるいは効果が見られない場合もあります。その原因として圧をかける空気の通り道、すなわち鼻からのどにかけて問題があることがあり、この部位を専門とする耳鼻科との連携で治療にあたるケースもあります。その一例として内視鏡(喉頭ファイバー)を使って、鼻から上気道への"通り"の具合を確認し、場合によっては患者さんに薬物を投与し実際に寝ている状態になっていただき、空気の通り道が睡眠状態中にどのような状態になるか(どの部位が閉塞しやすいかなど)を確認します。これを薬物睡眠下内視鏡検査と呼んでいます。更にこの薬物睡眠下の状態でCPAPを装着してもらい、CPAPが有効に働いているか、すなわち空気の通り道が開いているか否かについての検討も行います(写真1)。これら内視鏡検査により空気の通り道を狭くする物理的な原因が明らかになった場合は耳鼻科的外科治療を行う場合もあります。またこの内視鏡検査方法を用いて睡眠時無呼吸症候群を合併しやすいと言われる多系統萎縮症などの希少な疾患におけるCPAPの有効性の検討を行ったりもしています。更にCPAPの適応がない方でも症状が強い場合、あるいはどうしてもCPAP治療がうまくいかない場合には歯科口腔外科との連携で口腔内マウスピースの作成を行い症状の緩和につとめています。

写真1 薬物睡眠下でCPAPを使用し、気道が開きCPAPが有効に働いているかを内視鏡で確認しています。

写真1 薬物睡眠下でCPAPを使用し、気道が開きCPAPが有効に働いているかを内視鏡で確認しています。

睡眠時無呼吸症候群の外来をご希望の方は他院からの紹介状を持参の上、月曜日~土曜日午前の呼吸器内科初診外来を受診して下さい。CPAP導入された場合には月に一度の外来受診を必要としますが、曜日や時間的な都合で当院外来通院困難な場合は連携医療機関をご紹介いたしますのでお気軽にご相談下さい。

写真2 睡眠時無呼吸症候群診療に携わるスタッフです。

写真2 睡眠時無呼吸症候群診療に携わるスタッフです。

最近SASに対しての社会的関心が高まっています。そのひとつとしてNPO法人睡眠時無呼吸症候群ネットワーク(SASネット)がこの疾患の啓発と治療推進などを目的とした「SAS睡眠時無呼吸発見プロジェクト」を立ち上げました。本プロジェクトによるSASについての更にわかりやすい解説が下記URLでご覧になれます。併せてご参照下さい。

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最終更新日:2010年9月1日
記事作成日:2010年9月1日

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